小説・文芸

【大人も楽しめる】小説「映画 ドラえもん のび太の月面探査記」

かがみの孤城で本屋大賞を受賞した著者が描くドラえもんの世界

子供のために購入しましたが子供より先に読み終えてしまいました。本書を手に取る前に映画を鑑賞していたので内容は事前に把握していた。

著者自身が脚本を手がけ書き下ろした小説なので、内容を忠実に再現されている。

それでも映像だけとは違った面白さが、文章にはあると改めて感じた。

風景や物語の描写などは文字にすることによって、全然拡がり方が違う。

文章にすると、その文字を頭の中で想像してつなぎ合わせて映像化させる。
受動的な映画と違って頭をフルに活用しながら、それぞれ具現化させる事が出来る。

人によって受け取りかたも違うし解釈の仕方も異なるから、同じ文章を読んでも経験に個性がでる。

子供には少々難しい表現もあるが、難しい漢字にはフリガナも振ってあるし、親子で一緒に読みあって感想を言い合うのも良いかもしれない。

漫画は読むけど小説は、と言う方も、まずは映像から入ってその後本を読んで楽しさを覚え感性を磨いて行くのにも役立つ作品だと思う。それができるのが著者の筆致と国民的アニメであるドラえもんの成せる技。

友達というだけで助けていい理由になる


クレヨンしんちゃんもそうだが、映画になると感動できる場面がある。ドラえもんでもそれは同じ。私が一番印象になったのは普段頼りなく、浅はかでどうしようもないのび太が言ったこのセリフ「ただ友達だけで助けていい理由になるんだ」
現代は特に利害関係を重視しているように感じる。頭で合理的かどうか、それはメリットがあるのか。

でも人間の本質はのび太が言った通りだと思う。頭で考える以前に行動してしまう。なんで助けるのか。ただ友達だから。それだけで十分。すごく考えさせられた言葉だった。

この言葉に巡り会えただけで本書を読んだ価値があった。映画でもあった筈だが不思議ととの時はあまり印象に残らなかった。

それは映像だと流れるから。

振り返る時間はなく、聴衆のペース関係なく進んでしまう。
一定のスピードで流れてしまう。
あくまで消費者は受け身の体制にならざるを得ない。

でも本だと自分のペースで読める。
言葉を一つ一つ噛み締められる。反芻できる。

要するに読書をしている時というのは能動的な作業なのである。

この言葉「友達というだけで助けていい理由になる」とともに、本の良さを再認識できた。

以上、ヒント発見士ぴーちくぱーちくでした。

RELATED POST