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日本進化論 (SB新書)【ヒント発見士ぴーちくぱーちく】小泉進次郎との対談も収録



タイトル:日本進化論 (SB新書)

著者:落合 陽一

千載一遇のチャンス



元号が「令和」に変わった。「平成」という失われた時代。そう形容されてしまうほど不景気が続いた。GDPも中国に抜かれ世界のトップ企業は海外のIT系で占められている。閉塞感も漂う。何か漠然とよくない雰囲気があるように感じる。

本書はそんな現在の日本をしっかりと捉え、問題の本質を浮き彫りにする。そして解決策を提示し、世界でも類をみない、超高齢化社会へ突入する日本をチャンスと捉える。

また各章では、有識者による課題に対しての議論のまとめと、落合さんの見解が書かれています。どれも本当に分かりやすい内容です。社会問題やテクノロジーが苦手と思っている方も全く問題なく読めると思います。

そして衆議院議員の小泉進次郎さんと落合さんの対談も収録されています。現役の国会議員の現状がよくわかる貴重な内容です。

一部紹介すると、例えば国会の本会議ではパソコンの持ち込みがNGだそうです。議論する時や情報を瞬時に検索するのは現代では必須です。パソコンがダメならスマホはというとNGではないようですが嫌な顔をされるそうです。パソコンがダメでスマホは大丈夫という理屈も分かりませんが、嫌な顔をする、理解できません。

それなら国会の会議中に居眠りをしている議員はどうなんでしょうか?そもそも参加もせず欠席をしている人もいます。体質が古いというか論点がずれているというか。

他には「ポリテック」という概念が出てきます。恥ずかしながら、私は初耳でした。これはpolitics(政治)とtechnology(技術)を合わせた造語です。何を意味するか。社会問題を解決するにあたって、テクノロジーをいかに活用するかが当たり前になってきています。

しかし日本の政治では、なかなかそれが進んでいません。議論の俎上にも上がらないというから、危機感を持って早急に変えなければならないと感じました。日本は「少子化」と「高齢化」という未曾有の時代に突入しつつあります。労働人口が少なくなるので、手を打たなければなりません。

テクノロジーを利用すれば、現在人が介在している多くの部分を代用できる可能性があります。また人間を補佐したり、テクノロジーを人間が補佐するという発想を持てば、解決が見えてくるものもあります。

昨今高齢者の交通事故のニュースが増えてきています。実際に75歳以上のドライバーの死亡事故の割合も増加しております。高齢になればなるほど肉体的にも衰えが生じたり、認知能力も低下したりします。そうなると運転免許証を返納させるべきとの声も増えてきます。

ただ一方的に返納させたり、更に規制を強めるというアプローチでは他の問題を誘発します。地方では出かけるには、自動車が不可欠な地域も沢山あります。そういった方から車という移動手段、ライフラインを取り上げるだけで根本的な解決にはなりません。

ここにテクノロジーで解決という視点を入れると、いくつか案が出てきます。分かりやすい例で行くと自動運転。技術的な面や万が一の時の責任の所在、法規制などクリアすべき課題はありますが、特に法規制などはしっかりと政治として、実用化に向けて議論し緩和させたり、特区を設けたりして、取り入れていくべきだと思います。

他にも、身体的な補佐をするためテクノロジーを活用すれば、高齢者であっても安全に運転ができるかもしれません。認知能力の低下も音声やその他のサポートでカバーできるかもしれません。

自動運転でコストが下がれば、バスの無人化でルートを増やしたり本数を増やし、交通の便をよくするアプローチも考えられます。法を変えて、一般の人でもタクシーのように安価で他人を乗せられるようになれば、そういう方法も取れるかもしれません。ここに「Uber」のようなシステムを入れれば他にも色々な可能性が出てきます。

買い物という観点に絞れば、自動の無人店が自宅前まできて、購入することもできます。GPSの精度が上がればドローンで近隣のお店から数十分で配達されるサービスも考えられます。

色々な解決策がテクノロジーを上手に活用すれば、高齢化社会を乗り切ることができるかもしれません。

一方少子化に目を向けてみましょう。これも様々なアプローチ方法があるかと思いますが、本書で提示されたものとして興味深かったのが、高齢者に助けてもらうという視点です。

AIやロボットなど人の仕事を代替できる部分はテクノロジーに譲って、子育てなど機械による自動化が難しいものは、人生経験豊富な高齢者に貢献してもらう手法もあります。

高齢者を少ない人口でカバーしなければいけないという凝り固まった固定観念も、視点を少し変えテクノロジーと融合させていくことで乗り越えられるかもしれません。

本書は前提の知識から応用まで指し示し日本はまだまだ大丈夫という気にさせてくれます。そればかりか、これをチャンスと捉え、ここから日本の快進撃さえ可能です。

多くの統計データと客観的な視点、ポリテックから考える解決の糸口、日本をアップデートさせる知見を多く得られる内容だと思います。

おすすめ致します。

以上、ヒント発見士ぴーちくぱーちくでした。

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