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父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。【ヒント発見士ぴーちくぱーちく】そんな前から仮想通貨が?



タイトル:父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

著者:ヤニス・バルファキス
訳者:関 美和

前評判に寸分違わず異様に面白い





本屋に立ち寄ると一際異彩を放っていた本があった。真っ白の背景にでかでかと文字が書いてある。帯も文字だらけで何故か気になった。特に「異様に面白い」というお触れ書きが。


父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」タイトル通り大変わかりやすい。経済学の解説書だが小説のような語り口調で、この手の内容が苦手な方でも問題なく読み進める事ができると思う。


何故わかりやすいのか。それは著者がこう語っている。

経済学を教える者として、若い人たちにわかる言葉で経済を説明出来なければ教師として失格だとつねづね思ってきた。そしてもうひとつ、経済学を教える中でさらに強く感じてきたことがある。それは、「経済モデルが科学的になればなるほど、目の前にあるリアルな経済から離れていく

だから本書はその他多くの経済学の解説書とは一線を画している

またもうひとつの理由として著者には長い間離れて暮らした娘がいて、一緒に過ごす時間が非常に少なかった。

その娘のことを思い語りかけるように書いた。

だからと言って内容が薄くただただ平易な言葉で描かれているだけではない。膨大な知識に裏打ちされた筆者の視点と、そこから得られる考察が何より素晴らしく、何度もなる程と頷きながらページをめくっていった。

物語に引き込まれて気づけば指先が左から右へと動いていく。経済といえば専門用語が頻出し理解するのも困難な印象を受けるが、全く持って皆無である。その理由は例え話しが身近で誰でも想像でるから理解しやすいのだと思う。

経済がどのような生い立ちで生まれ何が原因となって市場ができてきたのか。現在に至るまで経済がどんな道を辿りこれからも道を歩んでいくのか。あらゆる現象に比喩を用いて解説している。それが堅苦しい言葉ではなく順を追って丁寧に描かれている。

また、読者の勝手な思いこみを排除し自分で考える力がつくような構成になっているのでここも面白いと感じるポイントのひとつだと思う。

例えば第1章で「格差」について語っている。

「格差」と聞くと貧困や階級などが思い浮かぶ。では何故「格差」が生まれたのか。

たまたま? 頭の良し悪し? 人種の違い?

さまざまな問いかけを行ってくれるので思考を繰り返しながら読めるし、著者の考えた答えがとても興味深いので200ページ以上あっても飽きずに止まらず読める。



一万年も前から仮想通貨はあった



仮想通貨といえば「ビットコイン」が浮かんでくる。最近になって知った言葉だが、まさか一万年も前に仮想通貨があったとは信じられなかった。他にも当時は貝殻がクレジット(信用)の役割をしていたり文字が生まれた理由が余剰を記録するためだったりと驚きと発見ばかりで脳ずっと刺激されっぱなしだった。

例を挙げるとキリがないので兎にも角にも読んで欲しい。

そして筆者は読者自身にも考えてもらいたいと思っている。本の内容をそのまま無批判に受け入れるのではなく。ただの知識として保存するのではなく、思考して知恵をつけて欲しいと願っている。既得権益者、時の権力者に騙されないために。思考力を養い今すぐでなくとも時が来たら是非行動して欲しいと訴えている。

経済学者に経済を任せてはならない
以上、ヒント発見士ぴーちくぱーちくでした。

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