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正統派推理小説好きなら読もう-新装版 星降り山荘の殺人

星降り山荘の殺人

正統派の推理小説好きにはおすすめ

私はこの「星降り山荘の殺人」をキャンプ場で読みました。キャンプ場はもちろん山。なかなか不謹慎な場所を選んで読んだものです。

いや、別に意図は無かったんですよ。たまたま次に読もうと思った小説がたまたま当日キャンプに行く予定だったので、旅のお供に持っていった次第なのです。嘘ではなく、ネタでもありませんよ。本当です。

えっ?言い訳しているのが怪しい?いやいや、本当なのです。でもそれをあなたに証明することができませんね。信じて頂くしかありません。お願いしますよ。

えっ?そんな事はいいから、早く話しを進めろって?仕方ありませんね。それではご紹介させて頂きます。

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手に取ったきっかけ

もう何回か私のこのブログを訪れて頂いた方には耳にタコやイカかもしれません。そうです。いつもと同じです。

ほんに巻き付けられている帯にこう書いてあったのです。「ど真ん中の変化球!!各章冒頭の注釈が丁寧かつ挑戦的に、そしてあくまでフェアに読者を欺く。」カズレーザー(メイプル超合金)

別にカズレーザーさんに思い入れはないのですが、カズレーザーさんは大変な読書家だそうです。テレビでも耳にしたことがありますが、年に200冊くらい読まれるようです。

私もこのペースで行くとだいたい年間300〜400冊くらいにはなるでしょうか。いやね。さりげなくアピールしたとかそんなつもりは一切毛頭ハゲに誓ってありません。いや、まだハゲてはないと思いますが。でも禿げるでしょうね確実に。ハゲたくないな。誰かそんな事ないって励まして。ハゲだけに。

でそんなカズレーザーさんがこう書いていらっしゃるのだから大変に面白いのだろうと速攻で購入した次第であります。

読みやすくどんな人でも楽しめる正統派の推理小説

内容は正統派の推理小説です。そこにユーモラスと丁寧に説明がなされています。どんな風に丁寧なのかと言うと、著者が解説をしてくれているのです。例えば各章の冒頭に

食事が終わり一日目の夜を迎える。部屋割りに関しては、犯人の意図は特別働いていないので深読みする必要はない

本文より

どうですか?フェアすぎますね。真っ直ぐすぎます。普通読者にドキドキさせたり、考えさせたりして、著者と言うものは、それをほくそ笑んで高みの見物と洒落込む生き物なのですが(それ言い過ぎ)著者の倉知さんはそんなアンフェアなことは一切しません。男気のある方のようです。

こんな注釈があると、ある時は肩の力を抜いてリラックスして登場人物のやりとりや作中の描写を楽しむことができます。またある時は、どこに伏線が張ってあるのか血眼になって必死にのめり込み前のめりになりながら夢中になることができます。

こうなってくるともう楽しくて仕方ありませんね。してやられた感が半端ありません。凄い効果ですし、他にこのように注釈を使われている作品は見たことがありませんでした。面白い。

内容は500ページ以上もありますが、全然飽きることもなく、楽しく読み進めることができると思います。ただ理詰めの論理展開なだけでなく、人の心情、心理描写もあるし、UFOの設定とか最後にまさかのって展開もある。

事件を一つずつ追って証拠や状況を検証していく。仮説をたて論理を積み重ねていく様は推理小説ファンであればニヤニヤして読んでしまうかもしれません。気持ちわるっ(笑)

20年くらい前の作品ですので、結構古く現代っ子は戸惑うかもしれませんね。当時はスマホなんてなく、時代はパカパカケータイ、ガラケー時代。しかも全員が携帯電話をまだ持っていると言えるほどまでは普及はしていなかったのです。

でもそれは全く気にもならず、そんなことは作品になんら影響を与えてはおりません。

あとは著者が書いたあとがきが個人的には良かったです。文体にかなり共感を覚えました。力が入っておらず自然体というかなんというか。

それも楽しみにしてまずは読んでみるといいですよ。別に強制ではありませんからね。でもまぁ少し損をするくらいです。この作品を知らないことに。読まないことに。

でも本って人に進められて読むこともありますが、なんかこうビビビビビーってきた時に読むのが肝要です。だからビビビビビビビビビーってこなかったとしたら、それは私の責任ですね。

倉知さん、ごめんくさい。

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