自己啓発・ビジネス

他者志向性ギバー-GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代

成功する人は他者に与え続ける人

プレゼントを与える

ギブアンドテイク(GIVE&TAKE)」はよく耳にしますね。人に何かを与えれば自分に返ってくる。良い行いも悪い行いも。これは世の中の普遍の原理です。

最近はギブ&ギブという言葉も聞きます。人からの見返りを気にすることなく、人に与え続ける(物を与えるだけでなく、助けてあげたり手を差し伸べる)

ビジネス書や自己啓発書に留まらず、世界的な成功者や称賛される偉人たちは利己的ではなく利他的で自分のことを顧みることなく、ひたすら他者に尽くしているように見えますし、そうすることが正しいと世間一般には共通の認識があります。

でも、それは本当に正しいことなのでしょうか?

例えば会社で出世をしていく人をみてみましょう。利他的で成功した実績は他人に譲り失敗は自分が受ける。果たしてギブを中心としたこのような人物が会社で認められ、出世をし、上に上にと階段を登っておりますでしょうか?

それとも、失敗は人にうまく擦りつける。上司には最高の顔をして、同僚を出し抜く機会をいつも伺い、部下には権力を振りまき都合よく雑に扱う人物。

前者と後者ではどちらの数が成功をしていますか?周りはどちらのタイプが出世をしていますか?

今まで色々な経験をしてきましたが、必ずしも他人のことを第一に考え、利他的でギブばかりしている人が成功をしているだけではありません。現実問題としてそのような人が利己的な人間に搾取され続けている姿もみてきています。

ギブアンドテイクとはいうが、必ずしもテイクがある訳でなかったり、ギブをせずひたすらテイクを追求する方が良いのでは、と脳裏をよぎったことは一度や二度ではないかもしれません。

そんな疑問に、豊富な実証実験と行動科学の見地からギブアンドテイクの真実を解き明かしてくれるのが本書「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」です。

ギバーとテイカーとマッチャー

三人の人たち

ギブアンドテイクの真実を語る前提として本書は人間の思考の型と行動原理を以下3つに分類しています。

ギバー…与える人

テイカー…受け取る人

マッチャー…バランスを取る人

文中でも著者より説明がなされていますが、「ギバー」だからといっても、他者に対してひたすら何かを与え続けるだけということはありません。ギバーの対局に位置する「テイカー」にしても同様で。他者からひたすら奪うけということもありません。

これは普通に考えれば当たり前の話しで、人には返報性の原理というものがあり、与えられればお返しをしたくなく心理があります。優しく接すれば相手もそのように返してくれます。対して相手からいつも奪おうとする人には誰も近寄ろうともせず孤立していきます。

テイカーであってもそうなることは簡単に予想できるので奪い続ける、という人はおらず。また世の中もそれでは回ってはいかないので、「ギバー」「テイカー」「マッチャー」のいずれであろうとも最終的には「ギブアンドテイク」という図式の中におさまり世の中は成り立っています。

それでは違いはなんなんだと。それは当然の疑問です。

「ギブアンドテイク」に変わりはないのですが、そこに至る道すじというか入り口が異なるのです。考え方が異なるのです。この3つのタイプにはそれぞれの意図や行動が異なっています。また時間軸が全然違っています。

そこに焦点を当てながら、様々な人物を3つのタイプに分けて検証しどのような作用を起こしどのような結果を出しているのかをつまびらかにしていきます。

じっくりと読んでいくことで、どのタイプがもっとも望ましい結果を得ることができるのか、一番良い結果をもたらすのか、目指すべきタイプがわかり、具体的にどんな考えを持って行動に結びつけていいのかまでわかりますが、結論だけ申し上げると「ギバー」がどんなジャンルであれ一番の成功を掴みます。

冒頭に書いた通り、「ギバー」こそが成功者である。これは間違いではないようです。

しかし実際問題として「ギバー」なのに、テイカーに貶められ成功とは言い難い、むしろ一番酷い扱いを受けて底辺と言わざるをえない評価に甘んじている人がいるのも確かなのです。

ではこれをどう説明するのか?

自己犠牲型の「ギバー」他者志向性の「ギバー」

成功するか成功出来ないか。同じギバーであっても自己犠牲型か他者志向性を持つのか。これによって最終的な結果が大きく分かれてしまいます。

「先に与える人」がもっとも成功するというのは揺るぎない事実なのですが、世界にはギバーだけでなく、虎視眈々とギバーを食い物にしようとするテイカーもいます。他者の為に身を削って奉仕することは偉大なことかもしれませんが、自分の身をテイカーから守らなければ単なるお人好しで終わってしまうどころか破滅への道を一直線に進んでしまうかもしれません。

これを回避する方法も本書にはしっかりと書かれています。それも実例付きで。

またここでは「マッチャー」の役割には触れていませんが、「ギバー」「テイカー」「マッチャー」のこの3分類も一生きっちりと明確に棲み分けされていて、同一人物がどれかだけに当てはまる訳ではありません。

本質的なことは変わらないかもしれませんが、場合によっては「ギバー」が「マッチャー」のポジションを演じる必要性にも言及しています。

周りを幸せにしながら自身も成功を収める方法がその理由、論理が書かれており結構面白い内容になっていると思います。なんでもギブだギブだと綺麗ごとを言う訳ではないところもいい。本書の帯にも「世の凡百のビジネス書とは一線を画す一冊」と大々的に告知されていますが、あながち誇張すぎる表現ではないと思います。

また人の才能についても多くの紙面が割かれており、才能はないけど努力していつ方や、その才能を見つける指導者にも、今までの理論とは違う興味深くもまた、希望が見いだせる内容があるので、読んでみることをオススメ致します。

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